摂津市会議員あんちゃんが行くNEO

日本共産党摂津市会議員 安藤かおるのブログです。

なぜ救えなかったのか、本当に「適切な対応」がされたのかーー摂津3歳児の虐待死

 摂津市内のマンションで、3歳男児が母親の交際相手の男に熱湯をかけられ死亡するという事件が起きた。

 24日、緊急に文教常任委員会協議会が開かれ、教育長、次世代育部長、家庭児童相談課長から経過報告と説明を受けた。

 

 この男の虐待を疑うに足る複数の情報が摂津市に寄せられていたものの、3年ほど前からこの母子を支援してきた摂津市の担当は、母親との面接、男児の状況把握の上、「緊急性はない」と判断し一時保護などの対応を行わなかった。

 

 「対応は適切だった」と摂津市は説明する。

 

 しかし、男児は熱湯を浴びせられ殺された。この事実を前に「適切な対応」とは一体なんだったのだろうか?

  

 複数の虐待を疑う情報、「このままでは男児が殺されてしまう」という知人からの通報に対して、なによりこの男児の「いのち」を守る、虐待から男児を救うための対応がされたとはいえない。

 

 抵抗ができない子ども自身や、交際相手に支配されやすい母親が
 この危機的状況を自ら打開することは不可能だ。

 

 この男児の命を救えたのは、これまで3年にわたり見守り、90回を超える面会をかさね、あらゆる情報を蓄積し、関係機関とも協議してきた行政、摂津市しかない。

 

 摂津市がこの痛ましい事件に対して「適切な対応だった」のなら、この男児の死は「行政対応の限界」で「仕方がなかったこと」にされてしまうではないか?

 

 それは絶対に許されない。そんな街で子育てをしたいと誰が思うだろう。

 

 この男児のいのちを助けるために、間違いなく足りなかった何かを、検証し、見つけだし、再発防止につなげなければならない。

 

 3年近くもこの母子を親身に見守ってきた担当者にとっては、つらいふり返りになるだろう。しかし、これは一担当者の問題ではない。虐待やDV被害から市民の「いのち」を守る行政の責任として必ずやりとげなければならない。